Theodore Rooseveltの手紙で英語読解:不確実さと感謝の表現
ルーズベルトが息子Kermitに宛てた手紙で英語読解。全文と日本語訳、内容理解の質問、語句・文型の解説、作文練習で学びます。
実際の手紙を読み、英語の読解と表現を学びましょう。息子Kermitへの手紙で、Theodore Rooseveltは農場での一日から始め、望んでいること、まだ分からないこと、すでに得たものへと話を進めます。Letters to His ChildrenのOn the Eve of Nomination for Presidentという項目に1904年6月21日付で掲載された手紙全体を読みます。先に流れをたどり、そのあと解説を確認しましょう。政治についての評価は書き手自身の見方であり、ここでは考えの組み立て方と表現を学びます。
手紙と翻訳
DEAR KERMIT:
日本語訳
親愛なるカーミットへ
We spent to-day at the Knoxes'. It is a beautiful farm—just such a one as you could run. Phil Knox, as capable and efficient as he is diminutive, amused Mother and me greatly by the silent way in which he did in first-rate way his full share of all the work.
日本語訳
今日はノックス家で過ごしました。美しい農場で、まさにお前にも切り盛りできそうな所です。フィル・ノックスは、小柄であるのと同じくらい有能で手際がよく、自分の分の仕事を黙々と見事にこなす様子に、母さんも私も大いに感心し、楽しませてもらいました。
To-morrow the National Convention meets, and barring a cataclysm I shall be nominated. There is a great deal of sullen grumbling, but it has taken more the form of resentment against what they think is my dictation as to details than against me personally. They don't dare to oppose me for the nomination and I suppose it is hardly likely the attempt will be made to stampede the Convention for any one. How the election will turn out no man can tell.
日本語訳
明日は全国党大会が開かれ、大変な異変でもないかぎり、私は候補に指名されるでしょう。不満げなつぶやきはずいぶんありますが、私個人への反感というより、細かいことにまで私が指図していると彼らが考えることへの反発です。指名そのものに反対する勇気はないようですし、大会を急に別の誰かへの支持に向かわせようという試みも、まずなさそうです。しかし選挙がどんな結果になるかは、誰にも分かりません。
Of course I hope to be elected, but I realize to the full how very lucky I have been, not only to be President but to have been able to accomplish so much while President, and whatever may be the outcome, I am not only content but very sincerely thankful for all the good fortune I have had. From Panama down I have been able to accomplish certain things which will be of lasting importance in our history. Incidentally, I don't think that any family has ever enjoyed the White House more than we have.
日本語訳
もちろん当選を望んではいますが、私はどれほど幸運だったかを十分に分かっています。大統領になれただけでなく、その間にこれほど多くの仕事ができました。結果がどうなろうと、私は満足しているだけでなく、これまでの幸運すべてに心から感謝しています。パナマのことをはじめ、ほかにも国の歴史に長く意味を持つ仕事ができました。ついでに言えば、私たち以上にホワイトハウスでの暮らしを楽しんだ家族はいないのではないかと思います。
I was thinking about it just this morning when Mother and I took breakfast on the portico and afterwards walked about the lovely grounds and looked at the stately historic old house. It is a wonderful privilege to have been here and to have been given the chance to do this work, and I should regard myself as having a small and mean mind if in the event of defeat I felt soured at not having had more instead of being thankful for having had so much.
日本語訳
ちょうど今朝、母さんと柱廊のあるポーチで朝食を取り、そのあと美しい庭を歩いて、歴史ある堂々とした古い建物を眺めながら、そのことを考えていました。ここに住めたことも、この仕事をする機会を与えられたことも、すばらしい特権です。もし敗れたとき、これほど多くを得たことに感謝する代わりに、もっと得られなかったと不満を抱くなら、自分は心の狭い人間だと思うことでしょう。
手紙の内容を確かめる
解説を開く前に、手紙を通して読みましょう。農場の場面から、どんな話題へ進みますか。
読んでから確認する
ノックス家で過ごしたこととフィルの働き方から、指名の見通し、まだ分からない選挙結果、仕事と家族の暮らしへの感謝へ進みます。最後の朝食の場面で、その考えが具体的な経験へ戻ります。
書き手がかなり確信していることと、誰にも分からないと言うことは何ですか。
読んでから確認する
大きな異変がなければ指名されると予想しています。しかし指名と本選での勝利は区別しており、選挙結果はまだ分からないと述べます。未来についての文がすべて同じ確かさなのではありません。
もし敗れたら、どんな態度を保ちたいのでしょう。最後の具体描写はどう支えていますか。
読んでから確認する
もっと得られなかったと不満を持つより、すでに与えられた機会に感謝したいと述べています。朝食、散歩、建物を眺めたことが、仕事と家族の暮らしを実感として思い出させています。
単語と文の使い方を読む
turn outでまだ見えない結果を追う
How the election will turn out no man can tell.
ここでのturn outは、出来事が最終的にどう展開し、どんな結果になるかを表します。指名について自信を示したあと、選挙の結果はまだ分からないと区別しています。
No one can tell how the election will turn out.と並べ替えると読みやすくなります。how...が分からない内容であり、原文ではそれを先に置いて話題として目立たせています。
この場面では「外へ曲がる」とは訳しません。面接、計画、選択など、結果をまだ予想できないことについて使える型です。
how something will turn out
I do not know how the interview will turn out.
面接がどんな結果になるかは、まだ分かりません。
not only...but...で感謝の対象を広げる
not only to be President but to have been able to accomplish so much while President
書き手は大統領という肩書だけでなく、その間に仕事ができた機会へと視点を広げています。過ぎた年月を評価するとき、息子に何を見てほしいのかが伝わります。
二つの部分はto be...とto have been able...で始まります。自分で書くときも、同じ文法上の働きをする部分をそろえます。原文のこの箇所にはalsoがありませんが、not only...but...という形も使えます。
最初のことを否定する型ではなく、追加して強める型です。後半が意味を広げるときに使い、どの文も長くする必要はありません。
not only A but (also) B
I was grateful not only for the award but also for the people I met.
賞だけでなく、出会えた人たちにも感謝していました。
whateverで態度を結果から切り離す
whatever may be the outcome
「結果がどうなろうと」という意味です。勝利を望みながらも、感謝をその結果だけに結びつけていません。期待することと受け止めることは両立しています。
Whatever may be the outcomeは原文の改まった言い方です。現代の文ではwhatever the outcome may beやwhatever happensのように、分かりやすく組み立てられます。mayは月の名前ではありません。
結果にかかわらず変わらないことを述べる型です。会話で単独のwhateverが示す、投げやりな返事とは区別します。
whatever happens, ...
Whatever happens, I am glad I tried.
何が起きても、挑戦してよかったと思います。
in the event ofで起こり得る状況を読む
in the event of defeat
「〜の場合には」という意味です。手紙の最後では、もし敗れた場合にどう反応したいかを考えており、すでに敗れたという報告ではありません。
ofの後はdefeatやa delayのような名詞・名詞句です。節を使いたいならif there is a delayのように書けます。ofの直後へそのまま文をつなぎません。
改まった文章や案内で見かけます。友人への便りならIf that happens,...のほうが自然な場合もあり、相手や内容に合わせます。
in the event of + noun
In the event of a delay, please send me a message.
遅れが出た場合は、メッセージを送ってください。
instead ofで二つの受け止め方を対比する
instead of being thankful for having had so much
もっと得られなかったという不満と、すでに多くを得たことへの感謝を対比しています。長い最後の文が前の段落の考えに戻り、結びに焦点を与えます。
instead ofの後はbeingで、beにはしません。for having hadのforは前置詞で、having hadはそれまでに得たものを振り返っています。hadを一つずつ訳すより、まとまりで捉えます。
small and mean mindのような厳しい自己評価までまねせず、対比の作り方を学べます。ここでのmeanは心の狭さに近く、平均値ではありません。
instead of + -ing
I focused on what I had learned instead of worrying about the result.
結果を心配する代わりに、学べたことへ目を向けました。
小さな具体描写で場面を見せる
his full share of all the work
his full shareは、自分に割り当てられた仕事の分をきちんと果たすことです。冒頭ではフィル・ノックスをただ褒めるのでなく、黙々と手際よく働く具体的な様子を見せています。
my share、your share、their shareのように人に合わせます。do your share of the workとshare the workは関連する場面で使えますが、同じ形の表現ではありません。
一日の出来事を便りにするとき、小さな行動を入れると感想が具体的になります。原文のto-dayやto-morrowは古い綴りで、現代の自分の文ではtoday、tomorrowを使います。
do your share of the work
Everyone did their share of the work without being asked.
誰もが言われなくても自分の分の仕事をしました。
手紙の流れ
四段落には、人と行動のある場面→政治的な見通しと予測の限界→今も大切に思えること→考えを暮らしに戻す朝の場面、という流れがあります。文法の型だけでなく、出来事から思索への移り方を追えます。第二段落では指名と本選を分けて確かさを読み、後半ではwhatever...とin the event of defeatを結び、敗北の可能性と感謝が並んでいることを確かめましょう。自分の便りでも、実際の小さな出来事から始め、待っている結果を述べ、学べたことや大切に思うことで結べます。
新しい場面で使ってみる
面接が最終的にどうなるかを表す句を完成させます。
I do not know how the interview will turn ___.
試してから解答を見る
I do not know how the interview will turn out.
この文のturn outは、最終的な結果や展開を表します。
方向転換として一語ずつ訳しません。
感謝する二つのことをつなぐ表現を完成させます。
I was grateful not only for the award ___ also for the people I met.
試してから解答を見る
I was grateful not only for the award but also for the people I met.
not only...but also...で、同じ働きの二つのfor...をつないでいます。
賞への感謝を否定しているわけではありません。
何が起きても、という意味を入れます。一語でも、同じ意味の句でもかまいません。
___ happens, I am glad I tried.
試してから解答を見る
Whatever happens, I am glad I tried.
Whatever happensとNo matter what happensの両方で、結果にかかわらないことを表せます。
入れたあとで文全体の意味を確かめましょう。
名詞句a delayの前の前置詞を入れます。
In the event ___ a delay, please send me a message.
試してから解答を見る
In the event of a delay, please send me a message.
in the event of+名詞という型です。
節にするならif there is a delayと言い換えられます。
instead ofの後に置くworryの形を入れます。
I focused on the lesson instead of ___ about the result.
試してから解答を見る
I focused on the lesson instead of worrying about the result.
instead ofの後は-ing形のworryingです。
ここではworryやto worryにはしません。
自分の分の仕事をする表現を完成させます。
Everyone did their ___ of the work.
試してから解答を見る
Everyone did their share of the work.
do your share of the workは、自分の担当分を果たすことです。
この文のeveryoneを受けるtheirを、hisだけに限定する必要はありません。
自分のメッセージを書く
面接、試験、計画などの結果を待っているとき、家族や友人へ英語で100〜140語の便りを書きましょう。一日の小さな出来事から始め、期待とまだ分からないことを述べ、結果にかかわらず大切に思える経験で結びます。合う型を一、二個使ってみてください。入力欄は一時的な下書き用で、自動保存はしません。下はMemiの創作文で、Rooseveltの言葉ではありません。
一つの文例を見る
Dear Maya, This morning I walked home through the park after my interview. The trees were full of birds, and for the first time all week I noticed how quiet the path was. I hope I get the job, but I do not know how things will turn out. Whatever happens, I am glad I applied. I learned not only how to explain my work but also how to ask better questions. Instead of worrying all evening, I am going to cook dinner with my sister and tell her about the day. Thank you for helping me prepare. Your questions made the conversation feel much less frightening. I will write again when I hear the result. Love, Linh
具体的な場面から始め、希望と不確かなことを分け、すでに得られた学びを述べています。not only...but also...は二つのhow...をつなぎ、instead of...はその晩の行動へ移します。採用が決まったとは述べていません。一例であり、型の数だけでなく、自分の文章の流れを確かめましょう。
出典と本文について
出典はTheodore RooseveltのLetters to His Children、Joseph Bucklin Bishop編、1919年初版のProject Gutenberg電子版6467です。On the Eve of Nomination for Presidentという項目の挨拶と四段落を省略せず掲載し、日付とto-day、to-morrowの綴りを残しています。項目名は選集の見出しで、手紙の件名として追加していません。この項目には結びや署名が別に印刷されていないため、作って補ってはいません。翻訳、質問、例文、作文モデルはMemiの編集です。調子についての説明はこの手紙に基づきます。
Letters to His Children — On the Eve of Nomination for President